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アメリカンドリーム

この本の作者は、アメリカで活躍する日本人獣医師・西山ゆう子さん。アメリカで獣医師免許を取得し、日々たくさんの患者さんたちと向き合っています。
 
「アメリカンドリーム」。
一般には富や名声、地位などを手に入れることを言います。かつてハリウッドで俳優として活動していた主人公「フレッド」も、アメリカンドリームを追い求めたひとりでした。
しかし荒れた生活を送るうちにエイズウィルスに感染し、常に死と隣り合わせに生きる彼に、「当たり前の生活」というかけがえのない幸せを与えてくれたのが、愛犬「スパーキー」でした。
 
 『スパーキーという家族と一緒に過ごす幸せ。ようやく俺は気づいたんだ。
  これが本当のアメリカンドリームだったんだ、と。」
 
ちゃんと仕事をして、ちゃんと家に帰る、愛犬と一緒にアウトドアを楽しみ、自分の健康管理を行う。フレッドにとってこんな生活こそが生きる喜びであり、探し求めていた「アメリカンドリーム」だったのです。
 
その後、フレッドは脳腫瘍に侵されます。大きな手術を前に死を覚悟した彼は、獣医師の西山先生にスパーキーの安楽死をお願いしにきます。
「スパーキーとの絆は、誰にも受け継ぐことはできない」強い信頼関係で結ばれたスパーキーを思ってこその決断でした。
 
もしかしたらフレッドに対して、「身勝手だ」と感じる人もいるかも知れません。安楽死を託された西山先生も、スパーキーが新しい飼い主のもとで幸せになれないものか思い悩みます。
けれど、いつまでたっても戻らない飼い主を不安な表情で待ち続ける様子や、そっと抱き上げたときに見せる悲しいまなざしなど、ひとりこの世に残されたスパーキーの深い悲しみに触れるにつれ、西山先生は安楽死を決意します。
 
この本に描かれた「生」と「死」の在り方について、みなさんはどう思われましたか?
犬には、人間を幸せにする力があります。また犬を幸せにできるのも、共に暮らす私たち人間の愛情だけです。本当に相手を想うとはどういうことなのか? 自分の家族や愛犬を重ね合わせて考えさせられた一冊でした。
 

アメリカンドリーム

 
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追記 
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現在アメリカでは、動物の理想的な安楽死を行うために、次のようなルールが設けられています。
 1.安楽死を行う前に、動物が不安や緊張を感じたりしないこと
 2.安楽死を施行される瞬間、その処置に痛みが伴わないこと
 3.意識消失までの時間が短いこと
 4.意識消失から死亡(脳停止)するまでの時間が短いこと
 5.動物が見た目で安静に逝くことができ、処置を実行する人間側の心理的なストレスが少ないこと
 6.安楽死を実行する人間にとって危険がなく安全であること
 
 
 
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