

2006年末、ドイツのベルリン動物園で生まれたホッキョクグマの赤ちゃん「クヌート」。
クヌートは生まれてまもなく母親が育児放棄をしたため、動物園の飼育チームによって育てられることになりました。人工保育器に入れられ慎重に様子が見守られていましたが、生命の危機を乗り越えマスコミに披露されると、その愛らしい姿をひと目見ようと連日たくさんの人が訪れました。
現在同じドイツ国内にあるニュルンベルグ動物園でも、第二のクヌート誕生の話題で沸いています。真っ白な体から「ホワイトスノー」と名付けられたこの赤ちゃん、クヌート同様に母親の乱暴な育児が原因で人工飼育の道が選ばれました。
周囲からの注目を一身に集めるホワイトスノーですが、「ホッキョクグマの人工飼育は自然の法則に反する」として、人工飼育や安楽死の論議も巻き起こっていることをご存知でしょうか。
私も偶然このニュースをテレビで目にしましたが、ニュルンベルグ動物園を訪れた一般のお客さんにホッキョクグマの人工飼育についてインタビューをしたところ、「自然の法則に反することは行うべきでない」とか「動物園生まれの動物なのだから、人工飼育は当然」など誰もが自分なりの考えを持ち、問題意識を持って訪れているところに驚きました。
おそらく日本だったら育児放棄されたホッキョクグマと聞いただけで、「かわいそう」とか「残酷な場面を子どもに見せてはいけない」という反応をしてしまいがちですよね。
けれどドイツの人たちにとって動物園は単に行動や生態を観察する場ではなく、人と他の動物との共存を考える拠点になっている所に意識の高さを感じました。私たちも動物園を野生を見る窓と受け止めることができたなら、そこにいる動物たちへの見方や考え方も変わってくるのかも知れないですね。